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技術情報 細菌等の詳細

カビ数

特徴

カビは、酵母、キノコと並び真菌の一種で、糸状の菌糸を伸ばして成長するので糸状菌ともよばれます。カビは、土壌、空中、水中等に広く分布します。カビは従属栄養型の生物ですので、一般的な食品はカビにとって恰好の栄養源といえます。食品以外にも、種類によっては木材、衣類、皮製品、タイル、ガラス、精密機器などにも発育することが知られています。
一般的なカビは水分活性(Aw)0.8:相対湿度80%以上の条件で発育しますが、一部のより乾いた条件を好むカビ(好乾性カビ)は、水分活性0.65でも発育可能です。また、至適発育温度は、一般に15~30℃ですが、0℃近くの低温条件、あるいは45℃前後の高温条件を好む種類のカビも存在します。その他、カビの発育に関与する条件として、酸素、pH等が挙げられます。
カビは、味噌、醤油、日本酒等の発酵食品の製造には欠かせない生物ですが、その反面、カビ毒(マイコトキシン)を産生したり、アレルギー疾患、真菌症をもたらすことが知られています。また、食品にカビが発育することで「異物」、「異味」、「異臭」、「変色」等の食品クレームに発展することがあるので、その管理は非常に重要です。

検査方法

クロラムフェニコールやゲンタマイシン等比較的熱に安定な抗生物質を加えたポテトデキストロース寒天培地、麦芽エキス寒天培地、サブローブドウ糖寒天培地等を用いて測定します。
なお、水分活性が低い条件を好むEurotium 属やWallemia 属等の好乾性カビの培養には、DG18寒天培地、M20Y寒天培地、M40Y寒天培地等がよく用いられます。
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