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機能性食品科学―さらなる発展を期待して
京都大学名誉教授、福井県立大学名誉教授
大東 肇

はじめに

現今下、わが国をはじめとする先進高齢化諸国においては“健康長寿”が共通かつ重要な政策課題の一つとなっていよう。この課題を一歩でも成し遂げるために、動脈硬化や糖尿病、さらには一部のがんなど様々な生活慣習に起因する、いわゆる生活習慣病の予防が喚起されていることは周知のことであろう。このような背景下、筆者は、1980年代後半より“食によるがんの予防”の研究に着手してきた。元来、筆者は、“天然物化学”領域に身を置いてきた者であり、食を対象とする研究領域には後発部隊であったが、予防性素材の開発や食成分の特定などに端を発し、当時新しい展開として生まれつつあった“機能性食品”の後押しを受けて、本領域で幅広い研究が展開できた。本稿では、“食によるがん予防”を中心としたその展開を、まずは、紹介し、同時にこの展開のなかで学んだことや反省すべき点、さらには、“機能性食品(科学)”領域において今後期待したいところをまとみてみたい。
 なお、本稿では、その主旨上、具体的な実験的成果やその結果の説明は最小限度にとどめていることをお許しいただきたい(詳細は総説や原著論文を含む参考文献を参照のこと)。

機能性食品(科学)の生い立ち

本題に入る前に、僭越なところではあるが、機能性食品およびその科学の歴史を、筆者なりに、振り返ってみる。従前、食分野においては、①生体構築やエネルギー源としての機能、および②嗜好性追求源としての機能が研究対象となっていた。ところで、1980年代中盤、関連研究分野におけるわが国のリーダ達は、その鋭い解析力に基づき、食にはこれら以外にも注視すべき機能(役割)があることを提起した。すなわち、生体調節・保護機能である。彼らは、従前の2種の機能をそれぞれ一次および二次機能と整理・区分するとともに、この新たな生体調節・保護機能を三次機能と提案した。よくよく考えてみれば、「薬食同源」あるいは「医食同源」との考え方を背景に持つわが国において、それまで特段意識していなかった世界を私達の眼前に明瞭に示したことになる。この三次機能に関する科学は、当時の文部省科学研究費の“特定研究”など大型研究枠に数度に渡って採択され、食品学のみならず、医学、薬学など関連分野や産業界を巻き込んだいわゆる“機能性食品”と称される国家的研究プロジェクトへとして発展し、現在に至っている。1) 正に、先達の慧眼に敬意を表するところである。この間、1993年には ”Japan explores the boundary between food and medicine” のタイトルにて Nature 誌で紹介されるなど、本分野は欧米でも注視され2)、そこで提唱された機能性食品の英訳語 ”physiologically functional food” は種々の同義語である “designer food”、”pharmafood” 、”agromedical food” あるいは “neutraceuticals” などとともに、国際的に認知される英語句となるなど、国際的な拡がりをもたらしていることは周知のことであろう。

植物性食素材のがん予防に関する研究―簡便な in vitroアッセイ法の確立

さて、話しを本題に戻すことにする。筆者が、“がん予防”研究に取り組むことになったきっかけは発がんプロモーションの阻害を一次的に判定できる簡便な試験管内試験(細胞レベル)を入手したことに始まる。それまで、いわゆる天然物化学領域での研究を実施していた筆者は、その主要テーマとして植物起源の有毒成分に関する研究の一つとして、トウダイグサ科植物中の毒成分・ホルボールエステル類の研究を行っていた。発がん剤とは区別される本エステル類は、DMBA など発がん剤により損傷を受けた潜在的腫瘍細胞を急速にがん化に導く、いわゆる発がんプロモーター(その代表が TPAである)として、医科学・腫瘍科学分野で注目されていた化合物群である。当時、Epstein-Barr ウイルス(EBV)を病因とするがん研究に従事されていた伊藤らは、TPA が発がんウイルスである EBVの活性化を誘起し、同時にこの活性化がn-酪酸の共存下で増大することを発見された。また、この活性化は、何もホルボールエステル類のみならず、インドールアルカロイド系発がんプロモーター類などによっても起こることが判明し、微量天然発がんプロモーション作用(成分)の検出に有用なアッセイ法であることを指摘された。3) 筆者らは、共同研究者として本アッセイ法の確立に少しは寄与したが、さらに、この in vitro アッセイ法を逆に利用すると、発がんプロモーターによる活性化を抑える成分が存在すること、そして活性化抑制物質の多くが動物実験レベルで発がんプロモーションを抑制すること、などを確認してきた。4)

がん予防研究の流れ―予防性食素材・成分、動物実験、作用機序など

これまで筆者らは、主としてEBV 活性化阻害試験によりわが国をはじめアジア諸国の植物性食素材(野菜・果物)約700種について活性を広く検討してきた。このスクリーニング試験から得られた興味深い結果としては、理由はともかく、①熱帯・亜熱帯産の素材に強い活性をもつ種が多いこと、ならびに②ショウガ科、ミカン科、セリ科、シソ科など薬味や調味など非栄養的摂取に重きを置かれている植物科素材に頻度高く強い活性が認められること、であった。5)
  続く展開は、定量的な活性を求めるため、有望な素材より活性を担う成分の単離・同定である。これまで、約70種の成分をEBV 活性化抑制をはじめとする in vitro 活性成分(後に紹介するラジカル産生抑制成分をも含む)として同定してきた。ただし、動物モデル実験による実際のがん予防効果の検証や活性発現機序の解明、さらには代謝吸収など次なる展開には十分な量的確保(化学合成や天然素材からの調整)が必要である。このような状況から、その後の展開に資した筆者らの成分は7種ほどである。特に、③東南アジア産ショウガ科由来のフェニルプロパノイド・ACA(ナンキョウ)とセスキテルペノイド・ゼルンボン(ニガショウガ)、さらには、ミカン科由来のポリフェノール関連・ノビレチン(ウンシュウミカンなど)とフェニルプロパノイド関連・オーラプテン(ナツダイダイなど)の4種 (それぞれの化学構造は図-1に示してある)は多彩な動物実験によりがん予防効果ありと検証された。6) また、これら4種には、発がん抑制に関連する共通の生理機能として、O2- や NO など生体内ラジカル産生抑制活性が認められた。6) これらラジカルの過剰産生は、酸化ストレス・炎症促進に通じることから、発がんにおける抗酸化・抗炎症作用の重要性が示唆されたことになる。さらにこの結果は、以後のスクリーニング試験や成分単離においてin vitro ラジカル産生抑制活性試験の適用や、in vivo 短期炎症抑制試験の確立とその利用にも繋がることになった。7-9) また、これら4種について、マウス由来マクロファージ RAW 264.7 細胞におけるリポ多糖(LPS)刺激によるNO や COX-2(シクロオキシゲナーゼ-2)産生に対するシグナル伝達経路(MAPK 経路)に与える影響を検討したところ、それぞれの標的分子や作用の場が異なることが明らかとなった。すなわち、(後掲図-2)(COX-2 タンパク質の発現でまとめてあるが、誘導性NO 合成酵素・iNOS の発現と置き換えることも可)に示すように、ACA は MAPKs の一つJNK1/2 や ERK1/2 の活性化を、また、ノビレチンは続く転写段階における関連分子相互作用・活性化を抑制し、そして、ゼルンボンは転写後のmRNA の安定化の阻害に関わっていることが示唆された。さらに、分子機構の詳細は未解明であるが、オーラプテンは翻訳段階で機能することが明らかとなった。10-12) さらにまた、わが国でもよく摂取される柑橘類中に含まれるオーラプテンやノビレチンの代謝や吸収に関しても基本的なアプローチを試みることができた。13-15)

がん予防研究のまとめと展望、そして機能性食品科学の今後に求められること

がんを克服するための一方策として“予防”が大きく喚起され始めたのは1980年代中盤からであろう。近年、一部のがんは日頃の生活慣習、特に、食生活に起因すると受け入れられている。16) このことを逆に考えれば、予防においても食事慣習が鍵を握っているように思える。原因の除去や早期発見・早期治療などそれまでの一次および二次予防に加え、三次予防(プラスとなる要素・要因を生活に積極的に取り入れる)として食生活への注目は当然のことではあったろうが、その裏には当時の疫学的調査結果が大きく寄与したはずである。もっとも、最近の疫学からは、食物繊維を除いて、広く植物性食成分が予防を支えているとの確たる証明例はないようである。いずれにしろ、“食によるがん予防”研究は、当然のごとく、広く世界的な拡がりをもってなされ、蓄積されてきた情報は豊富・多彩である。
  これまで得られてきた情報を総合すると、がん予防に期待される一般的な植物性食素材や代表的成分については、現在、ほぼ指摘し終えたのではないかと考えられる。(表1)は、がんの予防性が期待される食素材を、広く関連分野の研究結果を総合した上で、筆者なりにまとめてみたものである。17) また、(図1(その1~3))は、同じく予防に期待できる食成分の主要なものを化学的に区分して整理したものである。18) フラボノイドを含むポリフェノール類からフェニルプロパノイド、テルペノイド、さらには含窒素成分などに至るまでの植物独特の多彩な化学成分ががん予防活性を有している。以上の結果は、先に挙げた食物繊維以外にも、野菜や果物の二次代謝成分ががん予防に機能している可能性を示していよう。がんの予防対策の一つとして、多様な野菜・果物の摂取が薦められていることはうなずけるものである。19)
  がん予防性成分が種々解明されるに従って、その作用性も広範にわたることがわかってきた。これまでの研究から、現在、がん予防性因子を探索するターゲットとして、抗酸化・抗炎症、免疫活性増強、ホルモン様、代謝酵素活性修飾、アポトーシス誘導、血管新生、細胞分化誘導、がん関連遺伝子の発現修飾などの機能が重要視されている。筆者らがEBV 活性化抑制作用で突き止めてきた成分は、これら機能のうち抗酸化・抗炎症性を担うものであったことは、先にも記した通りである。
  さて、ここからは、ここまでの研究において、筆者が学んできたことや反省すべき点、さらには、今後に望む点などを、以下、記しておきたい。
  第一は、がんの予防も含め食の機能を謳うには、最終的には実際にヒトで効果があるかどうかである。対象が“がん”など重篤な疾病においては、残念ながら、ヒトレベルでの検証は難しい。したがって、病気に至らぬまでもその進行状況をより確かに解析できるバイオマーカの開発・確立が、これまで以上に、望まれよう。
  第二に、視点が研究サイドよりむしろ生産者あるいは消費者サイドへと若干ずれるかもしれないが、植物二次代謝成分に関する化学的変動性の問題を挙げておきたい。それは、機能性成分をも含む植物二次代謝成分は当該種の生育条件(栽培種の違いなど品種や、季節をも含む)や加工・調理によってその量や質が大きく変化することである。したがって、必ずしも素材のもつ機能性は、例え種が同じであっても、一定ではない。筆者は、二次代謝物に関するこの変動性は従前より気にしていたところであったが、スクリーニング実験20) においてその事実・重要性を、改めて、痛切に感じさせられた。研究する側はもとより、作る側も、また、それを伝える側も、そして消費する側も、この事実を確かに受け止め、より賢明な対応が必要であろう。
  第三は、筆者らの得たがん予防性食成分が他の生活習慣病の予防にも効果があるかもしれないことである。このことは、がん予防性食成分の多くが基本的な活性として抗酸化・抗炎症性をもつことから当然予期されることかもしれない。例えば、ゼルンボンやノビレチンが、動脈硬化症と関連するとされるマクロファージの lectin like oxidative LDL receptor(LOX-1)の発現を抑制すること21-23)、あるいは、ノビレチンやフェネチルイソチオシアネートの receptor activator of NF-κB ligand(LANKL)誘導性関節炎の予防24,25)、さらにはゼルンボンやオーラプテンの潰瘍性大腸炎26,27) 予防の可能性などである。これらの実験的事実は、がん予防候補成分を探索する意義が大きいことを示唆している。
  次に(第四)、広く機能性食品の今後の課題として複合効果の問題を指摘しておこう。機能性分子の精製過程、特に食素材中の機能性成分の精製段階において、粗抽出物の機能が特定の成分で説明できないことに度々遭遇する。要するに、トータルの機能が多様な成分相互の作用で発揮されていると考えられる、いわゆる相乗的効果である。食品は、正に、複合系そのものであり、機能性を食レベル(食事メニューなど)で生かすのか、成分レベル(サプリメントなど)で生かすのかは今後の大きな問題となりそうである。筆者らは、この複合成分による相乗的作用について単純な2成分系でのモデル実験を試み、確かな相乗効果を確認してきた。細胞レベルの実験例として、O2- 産生抑制における ACA と SOD あるいはEGCG と SODの組み合わせや、NO 産生抑制におけるゼルンボンと L-NMMAの併用効果などをあげることができる。28) ここで、O2- 産生系の実験において用いたACA は O2- 産生段階での特異的抑制因子、緑茶カテキンのEGCG はO2- 産生系において産生抑制と消去の両活性(産生抑制/消去=約1/2)をもつ因子、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)は生じたO2- の消去酵素、NO 産生系実験におけるゼルンボンは誘導性 NO 産生酵素(iNOS)の発現を抑制する因子であり、L-NMMAは iNOS 酵素阻害剤である。最近、NO 産生抑制作用においては、クルクミンとルテオリンの組み合わせが、isobologram 解析29) により、明確に相乗的効果を発揮することが確認できた(未発表)。動物実験レベルでは、DSS 誘起性潰瘍性大腸炎抑制作用おけるセルンボンとニメスリド(NO合成酵素阻害剤)26) や大腸発がん抑制におけるクルクミンとターメロン30) の例がある。現時点では、2成分系での解析でしかないが、O2- 産生系の例でうかがえるように、作用機序の離れている成分同士の併用が望ましいと示唆されていよう。また、直接的な効果の上昇のみならず、単独投与における毒性を他成分により緩和できる(効果成分の量的許容範囲をあげる)場合もあるようである。31) 複雑・混合系における相乗的効果においては、未だ整理・解析されていない何らかの原理があるはずである。複合による効果上昇の事実は、食の世界に潜んでいる魔力と捉えたい。
  最後(第五)になるが、筆者には、これら機能性成分の過剰摂取から生じる問題が頭から離れない。現時点では、特に、抗酸化性成分のそれである。もっとも卑近な例は米国主導で実施された ATBC study である。32) 1990年代初頭から、β-カロテンを用いて大規模介入試験が数件スタートしたが、その一つとして、フィンランドにおいて肺がん予防効果の介入試験がある。ご承知かと思うが、その結果は、後にフィンランドショックと称される否定的なものであり、関連分野の研究者に大きな失望を与えるとともに、その後のカロテノイドの介入試験の多くが中止された歴史がある。介入試験の対象として先頭を切って β-カロテンが選択された背後には、もちろん当時のそれなりの理由があった。すなわち、β-カロテンが緑黄色野菜の色素成分であり、また、プロビタミンA として知られていたこと、さらには、多くはないにしても散見され始めていた動物実験的報告も後押ししたに違いない。このような下地があったにもかかわらず、予期せぬ結果となった理由については、残念ながら、まだ確たる結論には至っていない。β-カロテンがヒトがん(特に肺がん)には本質的に有害との可能性も残る一方で、大量の活性酸素に暴露されている喫煙者では、β-カロテンが活性酸素を消去はするが(予防にプラス)、その後に生まれる β-カロテンラジカルの存在が予期せぬ結果を招いたのではないかとの今後検証すべき仮説も提出されている。さらに最近、抗酸化性がん予防因子が、その量や投与対象群によって逆の効果が生まれるとの動物実験結果が多数報告されつつあり33,34)、また疫学領域からも過剰な摂取による弊害が示唆されつつある。35) 抗酸化活性は、現在、機能性食品として求められるもっとも重要な機能であり、一般にはプラスの方向で捉えられていよう。すなわち、摂取すればするほど効果が高いと、われわれ研究サイドも含め、考えがちである。この過剰摂取(投与)の問題は、何もがんの予防に限ったことではなく、今後の機能性食品(科学)に横たわる共通した大きな課題と認識できる。今や時代はわれわれに、「どんな生理的状況にあるヒトに、どんな食メニュー(成分でもいい)を、どれだけの量で」を求めているように思える。これに答えるきめ細かな研究とその成果の社会への発信が、これからの学術界に強く求められているであろう。

表-1 がんの予防に期待できる代表的食素材(PDF:27KB)
図-1 がんの予防性が期待できる主要な食成分 その1(PDF:89KB)
図-1 がんの予防性が期待できる主要な食成分 その2(PDF:93KB)
図-1 がんの予防性が期待できる主要な食成分 その3(PDF:57KB)
図-2 がん予防性食品成分のLPSによるCOX-2発現抑制における作用性(PDF:69KB)

おわりに

現今下、活発に展開されている機能性食品科学は、未だ発展途上にあると考えられる。目指すところは、さらなる“健康・長寿”に近づくことであろう。折角のいい世界が拡がりつつある現在、この潮流を無駄にすることなく、より優れた成果に繋げ、また受益者としては、その恩恵に蒙りたいものである。
  本執筆は、第7回AOU研究会の場で紹介した内容である。編集部から是非にとの要請に甘えさせていただいたものである。若干懐古的になった感があり、読者にはお許しを請う次第である。

謝辞

上に記したように、一連の研究ではそれぞれその分野においてご専門の先生方に種々ご教示をいただいた。すべての方々のお名前を記すべきではあるが、紙面の都合上、特にお世話になった先生方のお名前を挙げ、謝辞とさせていただく。なお、各先生方の所属(括弧内)は、当時のそれで記載している。

小清水弘一(京都大学・近畿大学)、森 秀樹(岐阜大学)、田中卓二(岐阜 大学、金沢医科大学)、小西陽一、中江 大(奈良県立医科大学)、西野輔翼、 徳田春邦(京都府立医科大学)、若林敬二、大畠武二(国立がんセンター研 究所)、西川秋佳、広瀬雅雄(国立衛生研究所)、Suratwadee Jiwajinda (タイ・カセサート大学)、Ratu Safitri(インドネシア・パジャジャラン 大学)、Abdul Manaf Ali(マレーシア・プツラ大学)、村上 明、中村宜督 (京都大学)

最後になるが、執筆の機会を与えていただいた編集部に深謝いたします。

参考文献

1) 大東 肇ら編:食による生活習慣病の予防. 「食と生活習慣病―予防医学に
向けた最新の展開」(菅原 努監修、大東 肇ら編著)、昭和堂、2003; 2-7.

2) Swinbanks, D. and O’Brien, J.: Japan explores the boundary between food
and medicine. Nature 1993; 364, 180-181.

3) Ito, Y. et al.: A short-term in vitro assay for promoter substances using
human lymphoblastoid cells latently infected with Epstein-Barr virus.
Cancer Lett. 1981; 13, 29-37.

4) Ohigashi, H. et al.: Anti-tumor promoters from edible plants. “Food
Phytochemicals for Cancer Prevention II, Teas, Spices, and Herbs”(C.T.
Ho, et al. Eds.), ACS Symposium Series 547 (American Chemical Society,
Washington DC), 1994; 252-261.

5) 大東 肇、村上 明:亜熱帯産野菜類の生理機能―その発がん抑制作用に注目.
FOOD Style 21 1999; 35-39.

6) 大東 肇:食によるがん予防を目指して. 日本補完代替医療学会誌 2008;
19-26.

7) Kim, O.K. et al.: Screening of edible Japanese plants for nitric oxide
generation inhibitory activities in RAW264.7 cells. Cancer Lett. 1998;
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8) Kim, H.W. et al.: Screening of edible plants for suppressive effects
on phorbol ester-induced superoxide generation in differential HL-60
cells and AS52 cells. Cancer Lett. 2002; 176, 7-16.

9) Nakamura, Y. et al.: Suppression of tumor promoter-induced oxidative
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generation inhibitor 1’-acetoxychavicol acetate. Cancer Res. 1998; 58,
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10) Murakami, A. et al.: Zingiberaceous and citrus constituents,
1’-acetoxychavicol acetate, zerumbone, auraptene, and nobiletin,
suppress lipopolysaccharide-induced cyclooxygenase-2 expression in
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Nutr. 2005; 135, 2987S-2992S.

11) Murakami, A. and Ohigashi, H.: Cancer-preventive anti-oxidants that
attenuate free radical generation by inflammatory cells.? Biol. Chem.
2006; 387, 387-392.

12) Murakami, A. and Ohigashi, H.: Targeting NOX, iNOS and COX-2 in inflammatory cells: chemoprevention using food phytochemicals. Int. J. Cancer 2007; 121, 2357-2363.

13) Murakami, A. et al.: In vitro absorption and metabolism of a citrus
chemopreventive agent, auraptene, and its modifying effects on
xenobiotic enzyme activities in mouse livers. Nutr. Cancer 2000; 36,
191-199.

14) Murakami, A. et al.: In vitro absorption and metabolism of nobiletin,
a chemopreventive polymethoxyflavonoid in citrus fruits. Biosci.
Biotechnol. Biochem. 2001; 65, 194-197.

15) Murakami, A. et al.: Characteristic rat tissue accumulation of
nobiletin, a chemopreventive polymethoxyflavonoid, in comparison with luteolin. BioFactors 2002; 16, 73-82.

16) Doll, R. and Peto, R.: The causes of cancer: quantitative estimates
of avoidable risks of cancer in the United States today. J. Natl. Cancer
Inst. 1981; 66, 1191-1308.

17) 大澤俊彦ら:「がん予防食品開発の新展開―予防医学におけるバイオマーカ ーの
評価システム―」(大澤俊彦ら編著)、シーエムシー出版、2005; 1-354.

18) 大東 肇:がん予防に期待がもたれる成分.「食と健康」(中谷延二ら編著)、
財・放送大学教育振興会、2006;183-202.

19) 渡邊 昌:「食事でがんは防げる―アメリカでがんが激減した理由」、光文社 2004; 1-231.

20) Lee, J.K. et al.: Suppressive properties of extracts from Japanese
edible plants regarding nitric oxide generation. Asian Pacific J. Cancer
Prev. 2009; 10, 261-270.

21) Eguchi, A. et al.: Nobiletin, a citrus flavonoid, suppresses phorbol
ester-induced expression of multiple scavenger receptor genes in THP-1
human monocytic cells. FEBS Lett. 2006; 580, 3321-3328.

22) Eguchi, A. et al.: Zerumbone suppresses phorbol ester-induced
expression of multiple scavenger receptor genes in THP-1 human monocytic
cells. Biosci. Biotechnol. Biochem. 2007; 71, 935-945.

23) Eguchi, A. et al.: Suppressive effects of demethylated metabolites of
nobiletin on phorbol ester-induced expression of scavenger receptor
genes in TPH-1 human monocytic cells. BioFactors 2007; 31, 107-116.

24) Murakami, A. et al.: Phenethyl isothiocyanate suppresses receptor
activator NF-kB ligand (RANKL)-induced osteoclastogenesis by blocking
activation of ERK1/2 and p38 MAPK in RAW264.7 macrophages. BioFactors 2007; 30, 1-11.

25) Murakami, A. et al.: Citrus nobiletin suppresses bone loss in
ovariectomized ddY mice and collagen-induced arthritis in DBA/1J mice:
possible involvement of receptor activator of NF-kB ligand (RANKL)-
induced osteoclastogenesis regulation. BioFactors 2007; 30, 179-192.

26) Murakami, A. et al.: Suppression of dextran sodium sulfate-induced colitis in mice by zerumbone, a subtropical ginger sesquiterpene, and nimeslide: separately and in combination. Biochem. Pharmcol. 2003; 66, 1253-1261.

27) Kawabata, K. et al.: Auraptene decreases the activity of matrix
metalloproteinases in dextran sulfate sodium-induced ulcerative
colitis in ICR Mice. Biosci. Biotechnol. Biochem. 2006; 70, 3062-3065.

28) Murakami, A. et al.: Synergistic suppression of superoxide and nitric
oxide generation from inflammatory cells by combined food factors. Mutat. Res. 2003; 151-161.

29) Grindey G.B. et al.: Evaluation of combination chemotherapy in vivo and in culture with 1-b-D-arabinofuranosylcytosine and 1-formylisoquinoline thiosemicarbazone. Cancer Res. 1972; 32, 522-526.

30) Murakami, A. et al.: Curcumin combined with turmerones, essential oil
components of turmeric, abolishes inflammation-associated mouse colon carcinogenesis. BioFactors 2012; 39, 221-232.

31) Murakami, A. et al.: Combinatorial effects of nonsteroidal anti-inflammatory drugs and food constituents on production of prostaglandin E2 and tumor necrosis factor-a in RAW264.7 murine macrophages. Biosci. Biotechnol. Biochem. 2003; 67, 1056-1062.

32) The Alpha-Tocopherol, Beta-Carotene Cancer Prevention Study Group:
The effect of vitamin E and beta-carotene on the incidence of lung cancer
and other cancers in male smokers. New Engl. J. Med. 1994; 330,
1029-1035.

33) 大東 肇:総論 がん予防と機能性食品. Functional Food (特集 がん予防と機能性食品)
2011; 14, 1316-1320.

34) 大東 肇:食による生活習慣病の予防―学術界のこれからの責務. 日本予 防医学会雑誌
2011; 6, 3-6.

35) 津金昌一郎: 癌の化学予防の現状.「癌と臨床栄養」(丸山道生編)、日本医事新報社、2010;35-42.

略歴

大東 肇(京都大学名誉教授、福井県立大学名誉教授)

1944 年 京都生まれ
1971年 京都大学農学研究科農芸化学専攻博士後期課程修了
1972 年 京都大学農学部助手(食品工学科)
1983 年 京都大学農学部助教授(食品工学科)
1994年 京都大学大学院農学研究科教授(食品生物科学専攻)
2007年 京都大学を定年退職、京都大学名誉教授
  福井県立大学生物資源学部教授
2009年 福井県立大学生物資源学部特任教授
2010年 福井県立大学理事(研究担当副学長)
2013年 福井県立大学を退職、福井県立大学名誉教授

なお、この間1977年10月~1978年12月に米国ウイスコンシン 大学博士研究員

専門 生物有機化学、食品科学

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