一般財団法人 食品分析開発センター SUNATEC
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2013年新年号年頭ご挨拶(常若の精神と食品の安全・安心を考える)
一般財団法人食品分析開発センターSUNATEC
理事長 庄司 正

メールマガジン読者の皆様、あけましておめでとうございます。本年もどうぞSUNATECをよろしくお願い申し上げます。
 さて昨年は、食品衛生法第11条で規定される規格基準に係る二つの新しい追加改正がありました。一つは、食品中の放射性セシウムの食品中の含有について、これまでの暫定規制値から「食品一般の成分規格」として、数倍も厳しい規格基準値が4月から施行されたこと。関係機関の検査体制の充実とあわせて、食品の放射性物質汚染問題は落ち着きを取り戻しました。
 二つ目は、「食品一般の製造、加工及び調理基準」として、牛肝臓の生食禁止措置が7月から施行されたことでした。小生の経験でもこのような全面禁止措置は初めてのことでした。しかし、牛肝臓の病原微生物汚染の現状と発生時の健康被害の重篤さからすれば適切な規制であり、消費者にも冷静に受け入れられているのではないでしょうか。
 このような規制強化の流れが続く中、基準が緩和される決定もありました。BSE(牛海綿状脳症)の検査対象牛が、現行の20か月齢超から30か月齢超に引き上げられ、また、現行SRM(特定危険部位)規制についても30か月齢以下の牛については扁桃と回腸遠位部を除き、規制対象外となります。パブリックコメント等の手続きを経て来年4月から施行が予定されています。BSE検査を所管する各自治体においては、全頭検査をどうするのか、科学とは異なる視点で苦悩が続いていることでしょう。

弊財団におきましても、昨年4月から一般財団法人として新たなスタートを切りました。検査事業につきましては、検査項目の拡大・納期短縮・精度向上に努めるだけでなく、これまで進めてきたIT化の成果を検査依頼者の皆様にWeb上でご利用いただけるSUNATEC「eサービス」を開始しました。これにより検査申込から進捗状況の確認、成績書の印刷、過去の検査情報の閲覧などのサービスが依頼者のパソコンから利用可能となりました。本年は更に使いやすいシステムとなるよう取り組んでいきます。
 また、公益目的事業の推進につきましても、市民公開セミナーや行政の皆様も参加していただける勉強会の開催など、より公益を意識して取り組みました。さらに本年は、クレーム問題など食品事業者にとって具体的かつ共通した食品衛生課題の解決のために、発足した「東海食品衛生研究会」の活動を支援していきます。
 本年もSUNATECの推進事業につきまして、皆様のご理解とご協力をいただきますようよろしくお願い致します。

 

常若の精神と食品の安全・安心を考える

 

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