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米の表示方法は「玄米及び精米品質表示基準」(平成12年3月31日農林水産省告示第515号)にて規定されており、原料玄米の産地、品種、産年を表示することが基本となっています。
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単一原料米の場合
原料玄米 |
産地 |
品種 |
産年 |
単一原料米
三重県 |
コシヒカリ |
21年産 |
複数原料米(ブレンド米)の場合
原料玄米 |
産地 |
品種 |
産年 |
使用割合 |
複数原料米 |
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国内産 |
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10割 |
三重県 |
コシヒカリ |
21年産 |
7割 |
三重県 |
キヌヒカリ |
21年産 |
3割 |
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しかしながら、異なる品種やくず米を不正に混入して米の産地、品種を偽装した取引が多く、2009年10月にも、産地や品種の証明を受けていない未検査米を「あきたこまち」と混ぜ、「岩手県産あきたこまち」と偽装表示して販売していたという事件が起きています。
当センターでは、イネの品種間SNPsを利用した手法によりコシヒカリ、あきたこまちを始め、112品種を判別します。
SNPs(Single Nucleotide Polymorphisms)はスニップスと読み、一塩基多型を意味します。イネの塩基配列中には、品種間において一つの塩基のみが異なっている部分(品種AではATGCであるが、品種BではAGGCといった違い)が多数存在します。このSNPsの違いを調べることで、米の品種を正確に知ることができます。
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例えば、「単一原料米 コシヒカリ」と表示されているが、本当にコシヒカリだけなのか?といった場合、定性試験を実施することで下図のような結果が得られます。
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図1.コシヒカリ100%の場合
1,2‥検体
N‥ネガティブコントロール
P‥ポジティブコントロール
M‥分子量マーカー
図2. コシヒカリ以外の品種の米がブレンドされている場合(複数原料米)
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図2では、図1で見られなかった部分にバンド(黄色の囲い)が現れているのがわかります。この結果より、コシヒカリ以外の品種の米が混入していることが判明しました。
なお、米1粒ごとに検査を行う定量試験を行うことにより、混合比率を求める事も可能です。
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