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CARVER+Shock
米国では、フードサプライチェーンの各工程においてテロに対する脆弱性を定量的に評価する方法として、「CARVER+Shock(カーバー・プラス・ショック)」という分析法がよく知られている。この方法は、もともとは軍隊が敵を攻撃する際に脆弱な地域を抽出するために開発されたものをFDAとUSDAが食品に応用したものであり、仕組みの構築の際には「攻撃者の立場に立って考える」ということがポイントである。そしてこの方法を用いて、食品供給行程における脆弱性を評価し、早期警告のための指標を確立することに利用されている。CARVER+Shockで脆弱性を評価する項目は以下の7つである。 |
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攻撃者が脅威物質の混入を達成した場合の健康被害(死者数)・経済的影響(損失額)の大きさを評価する。 |
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攻撃の実行のために対象に容易に到達し、捕捉されずに逃げられることが容易かを評価する。 |
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評価対象が攻撃された場合にサプライチェーン全体が生産性を回復するまでに要する時間がどの程度かを評価する。 |
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実行犯が評価対象に到達し、被害を発生させるのに十分な量の脅威物質を混入することがどの程度容易かを評価する。 |
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攻撃(テロ)がシステムの生産性に与えるダメージの尺度を評価する。 |
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テロ実行犯が混乱なく攻撃対象を認識できるかを評価する。 |
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攻撃(テロ)による健康面(死者数)・心理面(感受性が高い子供や老人などへの影響)・経済活動への影響を統合し評価する。 |
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