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食品化学分析における技術者に求められること
 -カビ毒試験法を例として-
元神戸市環境保健研究所 所長
田中 敏嗣

1.はじめに

食に関する問題は流通の広域化等に伴い、より複雑多様化している。このような環境変化の中、食品の安全性を確保することは食品衛生上極めて重要な課題となっている。2016年2月には、環太平洋連携協定(TPP)が参加12カ国により署名された。また、厚生労働省は製造業者や輸出入業者など国内の食品業者にHACCP(食品衛生管理の国際基準)を段階的に義務付ける方針を決めるなど、ますます国際化が進む昨今、試験検査機関においても試験検査データの信頼性確保に取り組むことが一層求められている。
 厚生労働省では製品検査の業務管理の導入や試験法の妥当性確認のガイドラインを示すなど試験検査機関の精度管理を推進している。
 ISO/IEC 17025の技術的要求事項において、試験法の妥当性確認とは「意図する特定の用途に対して個々の要求事項が満たされていることを調査によって確認し、客観的な証拠を用意することである。そして、試験所・校正機関は、得られた結果、妥当性確認に用いた手順およびその方法が意図する用途に適するか否かの表明を記録すること」とされている。
 また、IUPAC Technical Report(Harmonized Guidelines for Single-Laboratory Validation of Methods of Analysis)1)では分析法性能特性試験の要求事項として、下記の項目;適用性(applicability)、選択性(selectivity)、検量線と直線性(calibration and linearity)、真度(trueness)、精度(precision)、回収率(recovery)、範囲(range)、検出限界(detection limit)、定量限界(limit of quantification)、感度(sensitivity)、堅牢性(ruggedness)、目的適合性(fitness for purpose)、マトリックスによる変動(matrix variation)、測定の不確かさ(measurement uncertainty)、さらに第三者機関による技能試験(proficiency testing)への参加などを求めている。したがって、食品分析技術者は常に上記の厚生労働省の示す規定等に加え、国際的な概念を踏まえ試験検査に携わることが重要である。さらに農産物や食品などの試験対象物質や試験対象項目が多様化し機器分析などの手法も日進月歩する今、常に規定等を見直し適切な食品分析に努める必要がある。ここでは、カビ毒(マイコトキシン、mycotoxin)の試験法を例として、原則的な試験検査の手法や留意事項について考察する。

2.食品化学分析の一般的な操作

食品化学分析の一般的な操作として、①サンプリングを含む試験試料の調製(sampling and sample preparation)、②目的物質の抽出(extraction)、③精製操作(cleanup)、④濃縮・再溶解操作(concentration and dissolving solvent)、⑤抽出物質の分離操作(separation of extract components)、⑥目的物質の検出・定量(detection and determination)、⑦目的物資の同定・確認(confirmation of identity)の各ステップがある。そして分析ではここに挙げた各ステップにおいて、目的物質の化学的特性と分析に影響するサンプルマトリックス(夾雑物)を十分考慮しその手法を選ぶ必要がある。
 カビ毒は農作物の圃場での生育中や収穫後の輸送、貯蔵中に、また食品の不適切な保管や流通段階において感染したカビにより産生される。そして作物の表層のみならず組織の中に取り込まれ、かつその物性は農薬などに比べ高い極性を有している。したがって、試験法の作成や添加回収試験など精度管理を実施する際、上記の各ステップにおいて使用する抽出溶媒、再溶解溶媒や精製段階で用いる溶媒の選択、そして検出、定量をいかに行うか十分検討する必要がある。

3.ステップ①②;サンプリングおよび抽出操作

ステップ①はすべての試験において重要であるが、カビ毒の汚染は局在性があり、サンプルを代表する試験試料の調製は特に注意を払う必要がある。
 ステップ②の抽出操作における抽出溶媒の選択は測定結果に大きく影響する。カビ毒の中でも比較的極性の高いトリコテセンマイコトキシン(図1)のデオキシニバレノール(deoxynivalenol ; DON)、ニバレノール(nivalenol ; NIV)を中心に各ステップの手法とその選択の重要性を紹介する。表1に当時報告されていた3法について、DON、NIVの分析結果を比較した値を示した2)。それぞれの方法は標準溶液の添加回収試験では目標値を満たすものであるが、カビ毒の性状を考慮しカビ汚染米の試料を分析した結果は表に示したように、DONでは3-35倍、NIVで5-66倍の分析値の差が認められた。この原因は抽出溶媒の含水率や再溶解溶媒の選択が抽出効率に大きく影響したものと考えられる。
 当時欧米の研究者は自国の小麦にはNIV汚染がないと主張していたが、試料の提供を受け本法(Tanaka法)で分析した結果、NIVの存在が明らかになった3)。また本法(Tanaka法)により世界各国の穀類を分析し、多くの国の穀類においてもNIV汚染の存在が確認された4)
 したがって、精度管理では標準溶液の添加回収試験のみでなく、認証標準物質(certified reference material ; CRM)を用いるなど、可能な限り真値を追求する必要がある。

図1.トリコテセンマイコトキシンの構造式
 
表1.カビ米を用いた3方法によるデオキシニバレノールおよびニバレノールの測定値比較

4.ステップ③;精製操作

ステップ③では、食品から抽出された試料は脂質、色素など測定に影響するサンプルマトリックスを多く含むことから、これらを除去する精製操作が必要となる。
 精製法で多用されるのはカラムクロマトグラフィー法であるが、DON、NIV試験法ではアンバーライトXAD樹脂5, 6)、フロリジルカラム2, 7)、シリカゲルカラム8)、活性炭-アルミナ重層カラム9)などが用いられてきた。近年では様々な固相を充填したパックドカラムが市販され、簡便で効果的な精製操作が可能となった。さらに、逆相樹脂やイオン交換樹脂等の複数の固相を充填した多機能固相抽出カラム(MFC)10)や測定対象のトキシンに特異的な抗体を作成し、免疫化学的な手法により精製を行うイムノアフィニティカラム(IAC)11)も市販されている。
 ここで、MFCおよびIACを用いた精製操作を紹介する12)。カラムはMFC(Romer社製 MultiSep #226)と3種のトリコテセンマイコトキシン(DON、T-2、HT-2)およびゼアラレノン(zearalenone ; ZEN)の精製が可能なIAC(R-BIOPHARM社製 DZT MS-PREP)を用い、標準溶液(10 ng/mL)を添加した小麦およびビスケット抽出液を負荷、精製した試験溶液と混合標準溶液(10 ng/mL)をLC-MS/MS(ESI法)で測定を行い、各ピーク強度から相対強度(トキシン添加試験液のピーク強度/標準溶液のピーク強度×100)を求め比較した。表2に結果を示したが、4種のいずれのトキシンにおいてもMFCでの相対強度は低く、サンプルマトリックスによるイオン化抑制を受けていることが認められ、MFCのクロマトグラムではサンプルマトリックスの影響でノイズが多くS/N比もIACの値に比べ低い値であった。これらの結果から、IACの精製能力が優れていることが確認された。しかし、MFCは簡便であり、実用性は高いため対象試験試料による適用性を検討し採用を選択する必要がある。

表2.マイコトキシン添加小麦およびビスケット試験液の相対強度

5.ステップ⑤⑥;分離・測定操作の進化

ステップ⑤の分離操作においてトリコテセンマイコトキシンの分析法では、古くは薄層クロマトグラフィー(TLC)が主に用いられていた5, 13)。その後、微量定量法としてガスクロマトグラフィー(GC)法が開発され、水素炎イオン化検出器(GC-FID)14, 15)や電子捕獲型検出器(GC-ECD)2, 16, 17)、質量分析装置(MS)7, 18)を用いた方法が多く使用されてきた。しかしトリコテセンマイコトキシンは極性が高く、GC法では誘導体化を行う必要がある。一方、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法19)は誘導体化が不要で直接分析が可能であることから汎用されている。しかし、トリコテセンマイコトキシンは蛍光を有せずUV吸収も弱いため感度、選択性に課題がある。近年、大気圧イオン化法(Atmospheric Pressure Ionization, API)による液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)法が広く普及し、様々な分析方法が報告されている。そこでステップ⑥、⑦として、LC-MS法およびLC-MS/MS法によるトリコテセンマイコトキシンの分析法について紹介する。

6.ステップ⑥⑦;

1)液体クロマトグラフィー 質量分析(LC-MS)法による測定
 LC-MS法で多用されているのは大気圧イオン化法であり、エレクトロスプレーイオン化(Electrospray Ionization, ESI)法、大気圧化学イオン化(Atmospheric Pressure Chemical Ionization, APCI)法、大気圧光イオン化(Atmospheric Pressure Photo Ionization, APPI)法の3法が代表的である20-23)
 そこで筆者らはこの3種のイオン化法におけるトリコテセンマイコトキシンの測定感度を比較した 20)表3に3法のイオン化法での各トキシンのIDLs(Instrumental Detection Limits)を示した。イオン化法によってトキシンの感度は異なり、DON、NIVではAPPIが高感度であった。

2)液体クロマトグラフィー タンデム型質量分析(LC-MS/MS)法による測定
 LC-MS/MS装置は、複数の四重極を連結して配置した装置である。イオン化部に導入したサンプルをイオン化し、Q1(1段目のMS)で特定のイオンを選択、コリジョンセルと呼ばれるQ2(衝突室)でイオンを解離(フラグメント)させてQ3(2段目のMS)で検出する仕組みである。特定のイオンを複数のMSで選別するためLC-MS法に比べ選択性が高く、またノイズレベルが低くなるためS/N比が向上し高感度の分析を行うことができる。したがってLC-MS/MS法は、近年のトリコテセンマイコトキシン分析の主流となっている。LC-MS/MS法はLC-MS法と同様、ESI法、APCI法、APPI法の3法のイオン化法が一般的であり、様々な分析法の報告がある。Lattanzioら24)はDON、NIV、T-2およびHT-2を、Berthillerら25)は8種類のトリコテセンマイコトキシンとZENをAPCI法により測定している。またKlötzelら26)はESI法による穀類中の12種類のトリコテセンマイコトキシンの分析法を報告しており、Diana27)らはLC-MS/MS法と超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)を組み合わせた高速分析法について報告している。また、筆者らはIAC(R-BIOPHARM社製 DZT MS-PREP)で精製し、ESI法によるDON、T-2、HT-2およびZENの同時分析法について報告12)したが、トリコテセンマイコトキシンの検出限界は0.5~6.1 ng/gであった。また、共同試験についても報告されている28,29)

3)液体クロマトグラフィー 飛行時間型質量分析(LC-TOFMS)法による測定
 ここまでLC-MS法、LC-MS/MS法を紹介してきたが、これらの方法は多成分同時一斉分析を行う上でいくつかの課題が挙げられる。一つは感度の問題である。四重極を用い異なる分子量の複数の化合物を同時に測定する場合、広範囲でのスキャン測定を行う必要があるためスキャンスピードが不十分となり、その結果感度低下が生じる。もう一つは同定能力の問題である。LC-MS法、LC-MS/MS法は、感度向上のためSIMおよびMRMモードによる測定を行うため目的化合物のフルマススペクトルが得られず同定確認能力が不十分となる。これらの課題を改善する分析法として飛行時間型質量分析(TOFMS)装置を用いた方法が提案されている。TOFMS法は、イオンの飛行時間を正確に測定する事で広範囲の質量について感度を低下することなく正確に測定することができる。また高分解能を有するため、選択性が高く微量分析も可能である。このようなTOFMSの特徴を利用し、筆者らは多成分のマイコトキシンの同時一斉分析法を開発した30)。この方法では、複数のトキシンを高い選択性で高感度に同時に同定し、かつ定量および確認が可能である。
 表4に13種マイコトキシンの精密質量および相対質量誤差を示した。2濃度(10および100ng/mL)での相対質量誤差はいずれのトキシンにおいても±3ppm以内であり、高精度の同定確認が可能であることが確認された。また食品サンプル(小麦、ビスケット、とうもろこしおよびコーンフレーク)での相対質量誤差はいずれのトキシンにおいても±5ppm以内であった。図2には13トキシンのトータルイオンクロマトグラムを示した。いずれのトキシンも良好な分離が確認できた。標準溶液および食品サンプルにおける検出限界を表5に示したが、いずれのトキシンも微量定量が可能であり、極めて有用な測定、確認法である。

表3.3 種のイオン化法でのマイコトキシンのIDLs
 
表4.13 マイコトキシンの精密質量および精密質量誤差
 
図2.13 マイコトキシンのトータルイオンクロマトグラム
 
表5.13 マイコトキシンの標準溶液および食品サンプルにおける検出限界

7.おわりに

食品衛生法に業務管理が導入されて以来、試験検査機関では試験検査実施標準作業書などの書類の整備によるマニュアル化が図られている。一方、上述したように試験法も日々進歩しており、常に精度管理を実施しマニュアルの見直しが必要となる。特に、食品分析の場合は組成が複雑で常にサンプルマトリックスの影響を考える必要がある。マトリックスの影響を低減するため試験対象物質、項目の特性に応じ、より最適な精製法や測定法の組み合わせを検討、評価することが重要となる。また、高度な機器分析が主流となっているが、充分に機器の特徴を理解しクライテリアサンプルなどを活用し最適化を図り測定することが大切である。
 最後に、カビ毒に関しては「カビ毒と食品の安全性」と題してFFIジャーナルに特集している31-40)。また、基準値や汚染実態調査の試験に用いられるカビ毒試験法の妥当性を科学的にオーソライズする委員会「カビ毒試験法評価委員会」がピアレビューした試験法を国立医薬品食品衛生研究所 衛生微生物部第4室のホームページ(http://www.nihs.go.jp/dmb/4th/sample.html)に掲載しているので参考にされたい。

引用文献

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略歴

田中 敏嗣(タナカ トシツグ)
元神戸市環境保健研究所 所長

略歴
1971年東京理科大学卒業、薬学博士、同年神戸市役所採用、神戸市衛生研究所勤務(現神戸市環境保健研究所)、同食品化学部長、2007年より同所長、2013年退職。

主な活動
・地方衛生研究所全国協議会活動
理事、理化学部会長、近畿支部長等を務め、地方衛生研究所における健康危機管理対応の強化や試験検査の精度管理の向上などに取り組む。
・学会研究等活動
日本薬学会、日本マイコトキシン学会、日本食品衛生学会、日本食品化学学会、幹事、監事、委員など務める。厚生労働省科学研究費補助金などによる研究活動、JICA研修などに専門家として技術指導。

著書
・食品衛生検査指針 –残留農薬編- (社)日本食品衛生協会(2003)(分担執筆)
・有機化学物質の機器分析法 –農薬と化学物質- ソフトサイエンス社(2008)(分担執筆)
・食品の臭気対策 –第1集- サイエンスフォーラム(2010)(分担執筆)
・食品衛生検査指針 –理化学編- (社)日本食品衛生協会(2015)(分担執筆)

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