食品衛生法で古くから規制されている有害金属は、Cd、Hg、Pb、Asである。その中でCdはイタイイタイ病の主原因物質としてよく知られているが、イタイイタイ病は高濃度のCdを長期間摂取し、さらに妊娠や栄養不良など他の要因が重なって起きたもので、これから説明する低濃度Cdの長期摂取とは異なる状況で発症したものである。 食品衛生法における食品中の有害金属に関する規格は多くはないが、その中で米中Cdの成分規格は、有害金属の規制に関する代表的なものである。今回、この成分規格が変更されることになったため、その内容を、これまでの経緯や他の食品に対する規制とあわせて説明する。
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