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食品の「安全・安心」セミナー要旨
【基調講演】食品防御とは何か 〜食品安全のための新しい課題〜
奈良県立医科大学 健康政策医学講座 教授 今村知明
 近年、従来の“食品安全”の概念とは別に、“食品防御”という考え方が唱えられるようになってきた。「食品安全」とは、例えば残留農薬などのように、従来の食品安全基準やランダム・サンプリングで検証可能なものであるが、意図的に異物や毒物などの危険物質が混入される「人為的な食品汚染」に対しては、「食品安全」の考え方をさらに進めた「食品防御」の視点が必要となる。
 わが国の食品の製造工程における高度な衛生基準は、HACCPシステムに基づいて維持されているが、食品に対して意図的に毒物を混入するようなケースは、あまり想定されていないため、HACCPでさえ多くの弱点が残されている。
 我々は平成17年度より厚生労働科学研究の一つとして、「人為的な食品汚染」に対して、どのような「自己防衛」が可能かを研究してきた。その成果を踏まえ、食品防御の意義、必要性、食品企業においてとるべき対策等について言及していきたい。
 具体的には、以下について紹介する。
○食品安全とは
○冷凍ギョーザ事件について
○世界における食品防御対策の状況
○わが国の食品防御の現状
○食品工場における人為的な食品汚染防止に関するチェックリスト
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