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味の濃度差識別テスト実施例(2点識別試験法)
1.実施方法
苦味を除く4種の基本味について、4味ごとに濃度の異なる2つの溶液を比較させ、各味の強い方を判断させる。
1)4味(甘味・塩味・酸味・旨味)溶液の調製
イオン交換水または蒸留水を用いて、各味の溶液を調製する。
各味の溶液の組成及び濃度を表-1に示す。
滅菌の必要はない。
表-1 4味溶液の組成及び濃度
味の種類 呈味物質 薄い
(w/w)%
濃い
(w/w)%
濃度比
濃い÷薄い
甘味 スクロース 5.0 5.5 1.10
酸味 酒石酸 0.020 0.024 1.20
塩味 塩化ナトリウム 1.00 1.06 1.06
旨味 グルタミン酸ナトリウム 0.20 0.266 1.33
2)実施手順
(1) 官能検査実施前に、各味の溶液を室温に戻す。
(2) 各味の溶液を1個ずつ準備し、これらを試験液とする。
(3)

試験液に記号をつける。
(但し、記号の効果・順序の効果などの影響が出ないように、ランダムに記号付けすること)

(4)

各被験者に対して、プラスチック製のコップ8個及び口をすすぐためのイオン交換水又は蒸留水を適量準備する。

(5) 4種類の試験液を別々のコップに必要量採取し、味の種類ごとに被験者に味を識別させ、回答用紙に記入させる。
3)判定
  全ての味を識別できた被験者のみ、適合と判定する。
4)注意事項
(1) テストを行なう環境は、周囲の影響を極力受けないようにする。
(2) 試験液を入れる容器は、嗅覚、視覚、味覚などに影響を及ぼさないものとする。
(推奨:無地プラスチックコップ)
(3) 個人情報の扱いに注意する。
<回答用紙>
次の4味の中でそれぞれ味が濃いと考えられるものを選び、下記の回答用紙に 記入してください。

(注意)

一人で判断して下さい。他の人と相談しないで下さい。
回答者 :
味の種類 強く感じたほうを記入
甘味  
塩味  
酸味  
旨味  

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