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カビに限らず細菌、酵母などの微生物の増殖に関与する環境条件として、温度、湿度、酸素、pH(水素イオン濃度)などが挙げられます。カビの至適増殖条件とその制御方法を以下にまとめました。 |
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至適温度は20〜30℃であることから、カビの増殖を抑制するためには5℃以下に冷蔵して保管することが望ましい。但し、冷蔵庫の過信や庫内での長期保管は要注意です。
なお、参考までに細菌の至適温度は、種類にもよりますが30〜37℃といわれています |
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一般に相対湿度70%以上で生育が可能で、極めて低い相対湿度(40%以下)では生育が困難になります。したがって、カビの増殖を抑制するためには湿度を極力低く保つことが重要です。
なお、参考までに細菌は相対湿度96%以上、酵母は95%以上で生育が可能となります。 |
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カビのほとんどの種類が酸素なしでは生育できない、いわゆる偏性好気性です。したがって、カビの増殖を抑制するためには酸素を遮断するような手法(脱酸素剤等の使用)をとることが望ましいといえます。 |
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至適pHは、若干酸性側のpH5.0〜6.5で発育する種類が多いです。しかしながら、カビの種類によっては、さらに低いpHでも生育可能な種類も存在します。
なお、細菌の至適pHは、一般にややアルカリ側を好むことから細菌対策として食品のpHを酸性領域にすることによって細菌の増殖は抑制できても、カビにとってはむしろ好条件となり得る可能性があることから、注意が必要です。 |
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