保存効力試験法は、多回投与容器中に充てんされた製剤(例:点眼薬、点鼻薬など)、又は製剤に添加された保存剤(防腐剤)の効力を微生物学的に評価する方法です。
本試験は、一般に製剤の処方設計段階や定期的な保存効力の検証などに適用されており、ロットの出荷判定試験としては行いませんが、最終容器に詰められた製剤中の保存剤の効果は、製剤の有効期間にわたって検証しなければならないとされています。
ところで、保存剤はそれ自体毒性を有する物質です。ヒトへの安全性に対する影響を考慮せず、医薬品GMP:Good Manufacturing Practice(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)に対応するために、また、単に生菌数の増加を抑制するために、多量の保存剤を使用しないように心掛ける必要があります。つまり、保存剤単体あるいはこれを用いた製剤の処方設計段階において、その添加量を可能な限り少なくするための検討試験が、非常に重要となります。 |