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最近起こった某老舗の食品企業の場合、検討すべきことは、大きく分けると次の4点になり、もしも食品衛生7Sを実践していたならば防げた事例である。 |
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1. |
トップの姿勢と責任(仕組み・システムの問題であり、ISO22000などが的確に動いておれば、起こらなかった) |
2. |
消費・賞味期限切れの原材料使用問題(食品衛生7Sの整理・整頓の問題であり、先入れ、先出し、定位置管理などができていれば起こらなかった) |
3. |
社内工場間での製品やりとりに伴う消費期限社内基準の問題(決められたルールをキチンと守る食品衛生7Sの躾の問題である) |
4. |
一般生菌数の基準値超過問題(基準値を超すほどの生菌数汚染を起こしたのは、食品衛生7Sの清掃・洗浄・殺菌ができておらず、清潔の必要性を理解していない証左。また、基準値を超したモノを出荷しないのはルールを守る躾の問題) |
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この記事をお読みの読者の方は、ぜひ「我が社ではどうか?」という気持ちをもって、自社の衛生管理システムの再点検を行い、この事件を従業員教育の一部として朝礼の時などに使われることを推奨する。食品衛生7Sでは、整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌と共に、躾を重視している。今回の事件は、「して良いことと悪いこと」を的確に理解するのに大変良い事例と考える。さらに品質管理、品質保証担当者は、当該企業のHPの公告と関連する新聞記事などの切り抜きをしておかれることを勧める。危機管理の好事例ともいえるからである。 |
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食品衛生7Sの基盤に立った「食の安全・安心」の上には「企業の利益」が待っている。衛生管理の上に成り立つ「食の安全・安心」を担保するため,食品衛生7Sの実践をおすすめしたい。(図2) |
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