施行日前後は、ポジティブリスト制度に合致した799項目の検査要望などのお客様に於ける制度への対応の難しさから検査機関の検査による制度対応へのお問い合わせも多い状況でした。最近では、行政等による制度への積極的な広報・認知活動などが奏効し、制度自体への認識が深まるとともに検査目的を明確にしたお問い合わせやご依頼が多くなってきました。検査の目的としては、施行前は「残留のリスク調査」が最も多く、その結果検査のご依頼も最大項目を選択される事が多い状況でした。しかし、施行以降は、「輸入時の違反リスク回避」「生産地域で使用の農薬や使用履歴農薬の残留調査」「使用履歴農薬の管理」などの目的が多く、検査のご依頼も検疫所のモニタリング項目を対象とした「SUNATECモニタリング2006」、一斉分析対象項目を組み合わせた「SUNATECカスタマイズ」、目的別の残留リスクを150項目セレクトした商品群へと変化してきています。基準が明確に定められた影響からか基準値(一律以外)の全てを検査したいという問い合わせも多いのですがかなり高額な検査料金となるため、最終的に基準全ての項目をご依頼頂くようなことはありません。基準値と実際の農薬使用履歴、検査費用から先に紹介した「カスタマイズ」と個別分析を組み合わせた検査に集約しつつあります。当面この手法が主流となるのではないと考えております。 |